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第54回通関士試験 合格体験記


令和2年度 第54回通関士試験に合格された方の合格体験記を掲載中です。

今後の学習や講座の受講等の参考にしてください。

通関士 合格体験記  N.Yさん 大阪市北区 30代 女性
(1年目:通関士総合講座(早期スタートパーフェクトコース)他)


                                              

私の合格体験記


私が通関士の資格取得を考えたきっかけは
転職を考えていた時に、
通関士という資格を知ったことからなのですが、
調べてみると、
きちんと勉強しないと受からないという難しそうな通関士の試験に
よくわからないまま挑戦する気にはなれず
まず最初に貿易実務検定のC級、B級の勉強をしてみることにしました。

どう勉強しようかと調べている時に、
神戸大阪通関貿易教育研究社を知り
・通信教育ではないこと
・値段
・通いやすそうな場所に教室があったこと
・少人数制であること
と自分の求める条件にあっていたこと。
そして資料を請求したのが年末だったにも関わらず、
びっくりするくらいの速さで資料が届いたので、
すごい!なんだか幸先がいい!大丈夫そう!
と思えたので、
資料を読んでからすぐに申込み用紙を記入し
郵便ポストへ申込み用紙を投函しに行ったことを覚えています。

そして貿易実務検定のC級、B級、そして通関士の講座まで
2年間、斎藤先生にお世話になることになりました。

自分の年齢や転職を考えてのことだったので、
通関士試験に挑戦したい気持ちはあるものの
できれば1年で受かりたいという気持ちが強く、
貿易実務検定の授業のあと、
何度か先生に通関士の試験はどのくらい大変なのか。
自分が思うように1年で合格することはできるのか。
また自分と同じように転職を目的とされる方は
資格取得後どんな風な道に進んでおられるのか。
など色んな不安や、わからないことを聞かせてもらいました 。

実際色々な方々を見てこられた先生に話を聞かせてもらえたのは
本当にありがたく、
インターネットで調べるのとはまた違う話も聞け、
がんばれそうだという気持ちが固まり、
通関士試験に挑戦することを決めました。

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★ 勉強するにあたり決めていたこと。
★ 実際勉強をしていて感じたこと。
★ 振り返って思うこと。

貿易実務検定の講座を受講している時に、
先生からいただくプリントは
出題される問題があまり被ることがなく、
その問題を繰り返し解き
自分のものにすることで合格に最短距離でたどり着くようにしてくれてる気がする。
と思っていたので、
通関士試験の勉強に挑む前から決めていたのは、
とにかく斎藤先生に、授業に、カリキュラムに
ついていこうと思いました。

それからインターネットで色んな情報を集めることができる今
きっと自分はそういう勉強方法や参考書などの情報を見て、
あれこれ考えたり、悩んだりするだろうから
あまり情報を見ないようにして、
先生がおっしゃる通りにやってみよう。
なにか勉強でわからないことがあれば
わからないままにしないようにしよう。
すぐに質問しようと思いました。

実際勉強をはじめてみると、
最初は何がわからないのか、
何を質問すればいいのかもわからない。
という状態でしたが、
わからないところがわかるようになり、
自然と質問が出てきた時
少しは勉強が進んでいるのかもしれない。
とうれしくなりました。

私はメールで聞くこともありましたが、
文章を考えたり、
打ち込んだりするのに時間がかかり、
だんだんその時間がもったいないと思うようになったので
授業のあとに、まとめて聞くことが多かったと思います。

そして、テストの点数が思うように取れないと、
自分の勉強方法が間違っているのではないか、と不安になるので、
その都度、話を聞いてもらったり、先生の話を聞いたりすることで
不安を解消し、自分の勉強方法やペースを守っていきました。
あとは時々吐き出したくなる、勉強がつらいです。という弱音のようなものまで
授業のあと質問するついでに話を聞いいてもらうこともありました。
斎藤先生、その節は本当にありがとうございました。

しっかり心を決めて試験勉強をはじめたつもりでしたが、
通関士試験の勉強は自分が想像していたよりも大変でした。

試験が1年に1回しかなく、
試験日は決まっていて
それまでに、合格に必要なレベルまで知識を高めていくというのは、
精神的にも追い詰められ
関税法だけでなく、通関業法や実務の問題もあるので、
どんどん勉強をすることが増えていき、
あれもやらなきゃ、これもやなきゃという焦りの中で
勉強に費やせる時間には限りがあることがしんどく、
息苦しさを感じました。

斎藤先生からの出されるテストの問題はどれも難しく、
試験の結果に毎回落ち込みました。
けれど今振り返ってみると
1か月に1回ある外部の会場で実施される試験や
授業の確認テストなど、
日々の勉強は大変なのですが、
この日のこの試験までに、
ここまで勉強しよう。とか
これくらいの点数が取れるようにしたい。
次の再テストには合格しよう。
というような、短いスパンでの目標があることで
焦りや不安を感じながらでも、
走り続けることができたんだと思います。

-------
★ 勉強のペース。
★ 思うように勉強できなかった時のこと。

3月はじめまでは、
家で授業の復習をするようにしていましたが、
自宅での学習に限界を感じ、
3月の中旬頃からは自習室に通うことにして
勉強をする環境を整えました。
自習室に通うようになってからは
平日は3〜4時間、
休日は7〜10時間
基本的にこのペースを崩さないよう勉強をするようにしていました。

思うように勉強できる日もありますが、
集中できない日も、もちろんありました。
そんな時でも限界までがんばって、
机にかじりついて勉強をするようにしていたのですが
どうしても、どうしても勉強したくない!
課税価格、外国貨物などの文字も見たくない!
とまで思う時が時々あって困りました。

そんな時、私は思い切って勉強をやめ、寝ることを選びました。
問題を1問も解かず、
テキストも開いたりもせず、
心の中では勉強が遅れる。
やばいよな。という意識はあるのですが、
頭が勉強を拒否するし、
身体の方でも、肩こりや背中、
手のひらなんかも痛いから
しょうがないと開き直り、
ひたすら寝ることで現実逃避をしていました。
そうすると次の日、昨日あれだけやりたくもなかった勉強なのに、
1分1秒でも削り出して勉強しなきゃ。。
という思いにかられ、焦りと後悔の中で
寝た分をなんとか取り戻そうと必死で勉強せざるを得なくなるのです。
そして、その寝てた分をリカバーする大変さを痛感して
しばらくは集中できない。とか勉強したくない。
と思う余裕はなくなりました。
ただ休んだ分を取り戻すのは、
精神的にも体力的にも本当にしんどく、
寝ていたといっても、
気持ちよく熟睡できるわけでもないので、
ひとつも良いことなんてありません。
もっと上手に気分転換でも出来たらいいのに。
と心の底から思うのですが
上手な気分転換の方法は見つからず、試験までの間、
何のタイミングなのか、
本当に何もしたくなくなる日が何日かやってきてしまい
痛いほど後悔してわかっているのに、
結局私は、何もかも放棄して寝てしまう日がありました。
自分が悪いのですが、
その後の勉強も大変でしたし、
気持ちが焦って本当にしんどかったです。

先生からどんな人も1度はスランプがあると聞いていたのですが
6月頃に、まだまだ新しいことを勉強しなければいけないことや
合格できる未来が見える気がしなくて、
不安で、しんどくて集中できず、
そのせいか、試験の結果も芳しくなく、
精神的につらい時期があり
今が私のスランプなのかなと思ったことがありました。
なかなか気持ちが晴れるきっかけもなかったのですが、
ある授業の時、先生にあてられ、
答えることができた時に
「ちゃんと答えることができた。
勉強して知識はついてる。
ちゃんと前に進んでるんだ。」
と思え、気持ちが楽になったと感じた時に、
私のスランプは抜けたかもしれないと思いました。

-------
★ テキストや勉強方法なんかを書いていこうと思います。

◆ 勉強に使用したもの
●授業で使用する赤いテキスト
●青色の問題集
●授業や補講で配布されるプリント

教室で誰かが自分の見たことのない問題集なんかを解いているのを見るたびに
不安になり、違う問題集を使えば、もっと成績が上がるんじゃないか
と考えてしまいます。
私は色々手を出すより繰り返し問題を解くほうが勉強になりますよ。
という先生の助言と、
自分でも青色の問題集やプリントもまだまだ完璧に
解けるようになっているわけではないから。
と思い直して
新しく何かを購入することはしませんでした。

ただ新しい問題集を買ってやれば成績が上がるんじゃないかという思いは
誰かが持っている自分の見たことのない問題集を見るたび、
何度も出てきました。

◆ 勉強の進め方

●授業の日からなるべく24時間以内に授業の復習をすること。
その学習した範囲を青い問題集を使いくりかえし解くこと。

勉強方法はとくに自分で工夫したことはなく、先生に言われたことを
自分なりにパーフェクトに近づける形で勉強していったのですが、
ひとつだけ工夫せざるを得なかったことがあります。
それはテキストの読み込みです。

私はどうしてもテキストに書かれている文章に苦手意識を持っていて
テキストを読むことが苦痛でしょうがありませんでした。
黙読、音読試してみましたが、
気が付けば字面だけを追っていて頭に入っていません。
関税法なんて特にテキストの細かいところまで
読み込まないといけないのに。と焦り
どうしたものかと考え、
行きついた方法で勉強を進めることにしました。
その方法というのは、

問題に回答する。

答え合わせをする時、解答の根拠となるところをテキストから探しその部分に線を引っぱる。

問題集の余白に解答の該当箇所のページを記入する。

このように青色の問題集だけでなく、テストの問題など、繰り返して解くものすべてに
テキストでの該当ページを余白に書き込んでいきました。

そして問題を解くときはもちろん解説も読みますが、
必ずあわせて回答の根拠となるページを開き読むようにしました。
「1問解くごとに、必ずテキストを開いて読む」
ということを徹底したのです。

最初は下線の引いてある該当箇所くらいしか頭に入らなかったのですが
問題を何度も解くうちに、解答の根拠となるところ以外や
欄外の小さな文字のところにも目を通す余裕が出てきたので、
自分がテキストを読み込めない分、
問題を解くたび、少しでもたくさん読もう意識するようにしました。
1問解くのに時間はかかりますが
本番の試験の直前まで問題という問題をこの方法で解いていました。

「わかってきたかもしれない」「苦手だったテキストの文章にも慣れてきた」
という手ごたえのようなものを感じるようになったのは夏頃でしたが
その頃には計算問題や申告書の勉強が加わり、
どんどん勉強することが増えていきます。
通関士試験のすべての教科で6割取る。
それがどのように難しいか。
ということが、実感としてわいてくるようになったのはこの時期だったと思います。
試験日までに自分の知識を合格ラインまでもっていくことが
できるのかと一気に不安になりました。
せっかく手ごたえを感じたところなのに、
勉強することは増え
現実的にどこまで仕上げなければならない。
ということが具体的に見えてきたことで
また違うしんどさを背負ったようでした。

計算問題はとにかく毎日繰り返し解いて勉強していました。
時間を決めて、
問題を順繰りに解く、
まちがった問題を繰り返し解く。
とにかく繰り返し解いていました。
課税価格の加算要素などは、まる覚えでは通用せず
きちんと理解していないと加算するのか、しないのかを正しく判断することができないので
解答の根拠がわからなければすぐ先生に質問してわかるようにしました。
本番で自分がきちんと判断できなければ、
まぐれで正解することはないと思ったので
ここを根拠に加算した。あるいは加算しなかった。と明確にして、
ひとつひとつ理解していくようにしました。

先生の作る問題はむつかしくて何度も何度も繰り返し解いているのに
どこかで間違っていたのですが、
ある瞬間から正答率があがっていきました。
3時間目の試験で、
計算問題は大事な得点源になるので、
解けるようになった!
というのを実感するとうれしかったですし
がんばれる!と自信にもつながったと思います。
申告書は1問解くのに時間がかかるので1日最低でも2問。
余裕があればもう少し解く。これを毎日繰り返しました。
最初のうちは商品を正確に分類することができず、
もちろん課税価格もぼろぼろで
このままでは試験までに間に合わないかもしれない。
と絶望的な気分になりました。
ただ先生は毎日繰り返し勉強していれば大丈夫です。とおっしゃっていたので、
それを信じて繰り返し解いていました。
勉強するときに注意したのは、
商品分類をしたとき、
自分はどこを根拠にその商品を分類したのか、を明確にしておき
解答を見て、自分でその正解の根拠がわからなければ、
先生に質問するようにしました。
また、先生はどこを見て判断したのかも確認するようにしました。
正しく分類できなければ、合格が見えてこないので
どんな小さな事でも、一度聞いたことだとしても
わからなかったり疑問に思ったら、
わかるまで質問するようにしました。

ただ申告書はどんな問題がきても大丈夫だ!
と自信がつくことは最後までありませんでした。
どこかで分類を間違えてしまったり、
計算ミスをしたりと苦手意識は抜けず
本番の試験では先生がつくる問題より難しいことなんてないんだから、
落ち着いて解けば大丈夫!
と言い聞かせながら試験に挑みました。

-------
★ 本番の試験でのことなど。

本番の試験では先生のほうで一括して願書を出していただいたので、
まわりに知っている顔ぶれあり、
思っていた以上に心強かったです。
励ましあうことができたり、
「あそこは難しかった」とか話せるだけで気が楽になりました。
おかげで、当日かなり緊張していましたが、
気持ちを立て直すことができました。

本番の試験では自分の予想以上に緊張してしまい、
合否の結果が出るまで不安でしたが、
合格できたことが、わかった時はうれしくて、
ほっとして、うれし涙が出てしまいました。

社会人になってから、
自分がこんな風に勉強をするなんて思いもよらなかったですし、
なりふり構わず勉強に集中した時間を過ごしてみて、
こんなに自分はがんばれるんだ。
と新しい自分を見つけたようです。

合格したいという気持ちは自分を追い込む気持ちにつながって、
勉強がうまくいっていないと、どんどん自分を追い詰めてしまい
自分の不甲斐なさに涙が出てきたりすることも一度や二度じゃありませんでした。
でもやっぱり合格したい。がんばりたい。あきらめたくない。と
思えたからこそ、しんどい状況でも踏ん張れたのだと思います。

通関士試験の勉強は大変でした。でも挑戦してみてよかった。強くそう思います。

最後になりましたが、
斎藤先生、本当に、本当にありがとうございました。








神戸大阪通関貿易教育研究社からのコメント



N.Yさん

合格おめでとうございました。

1年間お疲れさまでした。

N.Yさんには弊社の貿易実務C級講座、B級講座、そして通関士講座と連続してお越しいただきましたが、これらの試験に全て一度で合格。本当に素晴らしいと思います。貿易実務検定のC級とB級試験は弊社のようなスクールに来られれば当然に合格できる試験ではありますが、通関士試験はそう簡単ではありません。通関士試験は、講座への熱心な参加+かなりの自主学習+本試験での運が必要という非常にハードルの高い試験ですから、この試験に一度で合格されたことは本当に凄いことです。世の中では通関士試験に一度で合格される方自体が非常に少なく、合格までに何年もかかる方が多いので、たった一度の試験で合格したということ自体に自信を持たれてよいと思います。また、この合格までのご経験自体がとても価値があるものですから、このご経験を今後のお仕事や様々なものに生かして頑張ってください。これだけのことができたという自信ができたことは今回の合格以上に貴重なことのように思います。そのような貴重なご経験をされたN.Yさんの合格体験記は今後受験される方にとって非常に価値のあるものだと思います。特にメンタル面で参考になることが多いように思います。また、基本テキストを読むことが苦手な方が多いですから、その苦手なテキストの攻略法なども今後の受験生に大変参考になる素晴らしい文章だと思います。学習の苦しさからから途中で挫折してしまう方は多いですが、最後まで諦めることなく、苦しみながらも努力されたこのご経験を生かして今後も様々なことにチャレンジしてみてください。本当にお疲れさまでした。

合格おめでとうございました。




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